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【超効率化】Eclipseとdoxygenでドキュメントを自動作成する方法とは…?

トビタカ
トビタカ
本記事では自動でドキュメントを作ってくれるdoxygenをEclipseで使う方法をご紹介しています。

Eclipseとdoxygenの設定方法とは…?

 

プログラムのドキュメント作成がめんどくさい!

 

将来、ソフトウェアの保守をしていくために作るプログラムのドキュメント。

このドキュメントを作るのって、本当に大変ですよね?

とび助
とび助
はい。時間がかかって大変なんです!
トビタカ
トビタカ
整合性も確認しないといけないので、大変なんですよね…

 

普通は数日かかるプログラムのドキュメント作成ですが。

実はEclipseにdoxygenを連携させてコメントを書いておけば、自動で作ることができるんです。

本記事ではEclipseでdoxygenを使えるようにする方法をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

トビタカ
トビタカ
あっという間にドキュメントを作れますよ!
とび助
とび助
はやく教えてください!

Eclipseでdoxygenを使うために必要な準備

まずは、Eclipseでdoxygenを使うための準備内容を確認していきましょう。

必要な準備は次の3つになります。

  1. Graphvizのインストール
  2. doxygenのインストール
  3. ecloxのプラグイン導入
とび助
とび助
3つも準備が必要なんて大変そう…
トビタカ
トビタカ
10分程度で終わるので心配しないでください!

 

①②のソフトのインストール方法は別の記事でご紹介していますので、そちらを参考にしてください。

【簡単】Windows10・11でGraphvizをインストールする方法とは…?本記事ではdoxygenに図を挿入できるGraphvizのインストール方法をご紹介しています。Graphvizのインストール手順とは…?...
【約5分】doxygenをwindows10・11にインストールする方法とは…?本記事では自動でドキュメント作ってくれるdoxygenのインストール方法をご紹介しています。ソフトウェアの構造などのドキュメントを作ってくれるdoxygenのインストールのやり方とは…?...

ecloxのプラグインの導入に関しては、次の章でご紹介していきます。

トビタカ
トビタカ
では一緒に設定していきましょう!

プラグインecloxの設定方法

まずはEclipseでecloxのプラグインを設定していきます。

Eclipseを起動させてください。

起動したら次の図のように①『ヘルプ(H)』の②『Eclipseマーケットプレース(M)』をクリックしましょう。

eclipseのマーケットプレースの場所

 

30秒ほど待つとマーケットプレースの画面が表示されますので、次の画像の検索欄に『doxygen』と入力してください。

ecloxの検索方法

 

するとecloxというプラグインがヒットしますので、②『インストール』をクリックしましょう。

次の確認画面が表示されたら『確認(C)>』をクリックしてください。

ecloxのインストール項目

 

するとライセンスのレビューに移動しますので、①の同意にチェックを入れて②『完了(F)』をクリックします。

ecloxのライセンス確認画面
とび助
とび助
なんか警告が出てきたんですけど…
トビタカ
トビタカ
著名なしの警告が出ることがありますが、プラグインには問題ないので『インストール』をクリックしてください。

Eclipseにdoxygenを設定する方法

ecloxの準備が完了したので、次はdoxygenの設定をしていきます。

マーケットプレースはもう使用しないので、閉じてしまってOKです。

ホームに戻ったら、次の画像のように①『ウィンドウ(W)』から②『設定(P)』をクリックしてください。

eclipseの設定の場所

 

設定画面が表示されたら①『C/C++』を展開して、②『エディター』をクリックしましょう。

エディター画面

 

ドキュメント・ツール・コメントの枠にある③ワークスペース・デフォルトには『Doxygen』を設定してください。

設定が終わったら④『適用(A)』をクリックします。

続いて次の画像のように、左側の設定項目から『doxygen』を選びます。

doxygenの設定画面

 

最初からdoxygenが登録されていますが、インストールしたバージョンより古いので②『追加』をクリックします。

すると小さなウィンドウが表示されますので③『参照(B)』をクリックしてください。

そうしたら、次の画像のようにdoxygenの保存先を入力します。

doxygenのパス
とび助
とび助
doxygenのフォルダを選べばいいんですね?
トビタカ
トビタカ
はい!デフォルトは『C:Program Files\doxygen\bin』です!

 

 

 

doxygenのパスを入力したら『OK』をクリックしましょう。

そうすればインストールしたdoxygenが反映されますので、次の画像のようにチェックを入れて適用をクリックしてください。

doxygenのバージョン選択

 

doxygenの選択が終わったら、コードテンプレートを作っておきます。

設定の『C/C++』→『コード・スタイル』→①『コード・テンプレート』を選択しましょう。

doxyコメントのフォーマット

 

②の場所のコメントを展開すると『ファイル』がありますので選択して、③『編集』をクリックしてください。

パターンの場所にDoxygenコメントのテンプレートを挿入できるようになるので、下記コードをコピペしましょう。

/**
 * @file	${file_name}
 * @brief	ToDo
 * @date	${date}
 * @author	${user} 
 * @version	1.00 新規作成
*/
トビタカ
トビタカ
慣れてきたら好きなようにカスタマイズしてください。

 

こうすることでソースファイルを作成すると、自動的にファイルの先頭部分へdoxygenコメントが入ります。

ファイル名と日付、著者は勝手に反映されますが、@breif(概要)は自分で記入が必要ですので、後日修正してください。

トビタカ
トビタカ
これでEclipseとdoxygenの同期は完了です!
とび助
とび助
今のところは大丈夫です!

doxyfileの設定方法

doxygenの設定が終わったら、ドキュメントを作成するためにdoxyfileを作っていきます。

まずは①のプロジェクトをクリックした後に、右クリックをしてください。

doxyfileの作り方

 

こちらのようなメニューが表示されると思いますので、②『新規(N)』→③『その他(O)』をクリックしましょう。

すると次のような画面に移動するはずです。

doxyfileの名前入力画面

 

①『Doxyfile』を選択して『次へ』をクリックして、②『完了(F)』を押しましょう。

するとプロジェクトの下にdoxyfileが作られるはずです。

とび助
とび助
doxyfileができました!
トビタカ
トビタカ
では引き続き、doxyfileの設定をいじっていきましょう。

 

作った①のdoxyfileをダブルクリックすると、次のような画面になります。

doxyfileの基本設定

 

②のタブで『Basic』を選択して、③『追加』をクリックしましょう。

するとウィンドウが表示されるので、そこでソースフォルダ名を入力してください。

そのあとは画像と同じ場所にチェックを入れておきましょう

トビタカ
トビタカ
ご紹介した方法でEclipseの設定をした場合は、④は『src』となります。

 

Basicの設定が終わったら詳細設定をしていきます。

まずは言語の設定をするために、①『Advanced』をクリックして②の『Output Language』を探しましょう。

doxyfileの言語設定
トビタカ
トビタカ
見つかったらクリックして③にJapaneseと入力してください。

 

続いては、ドキュメント化する内容に関する設定です。

『Extract All』を見つけたら、『はい』にチェックを入れましょう。

doxyfileの抽出設定

そして『Generate Tree View』も同様に『はい』にチェックを入れます。

doxyfileのツリー設定

 

最後はドキュメントに図を表示する『Graphviz』のパスを登録します。

『DOT Files Directories』を選択して『追加』をクリックしましょう。

doxyfileのパス設定

ウィンドウが表示されたら、Graphvizのパスを入力してください。

トビタカ
トビタカ
デフォルトなら『C:Program Files\Graphviz\bin』になります。

 

次の『Dot Path』も同様にGraphvizのパスを入力してください。

DOTのパス設定

入力が終わったらdoxyfileの設定が完了です。

忘れずに『Ctrl』と『s』を同時押しして、doxyfileの内容を保存しておきましょう。

そしてEclipseを再起動させてください。

トビタカ
トビタカ
長かったですね!お疲れさまでした!
とび助
とび助
本当に疲れました…

doxygenで自動でドキュメントを作る方法

Eclipseにdoxygenの設定ができたので、ドキュメントを作り方をご紹介します。

次の画像のようにドキュメントを作りたいプロジェクトをクリックしてから、右クリックをしてください。

ドキュメントのビルド

 

下の方に『Build Documentation』という項目が追加されているので、それをクリックします。

コンソールにドキュメントの制作状況が表示されますので、そこに『Build finished!』と表示されればOKです。

5秒ほど待ってF5ボタンを押すと、次のように『html』フォルダができあがります。

ドキュメントの開き方

 

『html』フォルダにある『index.html』を選択したあとに右クリックしましょう。

そして『次で開く』→『Webブラウザー』でドキュメントを開けば、ドキュメントの確認ができます。

とび助
とび助
なんか参考例とかってありませんか…?
トビタカ
トビタカ
ご安心ください!準備しています!

doxygenで作ったドキュメント例

今回は参考例としてtest.cファイルでドキュメントを作ってみました。

トビタカ
トビタカ
ドキュメントのイメージを掴んでいただくため、プログラムは割愛しています。

 

htmlファイルを開くと次のような画面が表示されます。

ドキュメントのメイン画面

 

ファイル一覧をクリックするとsrcフォルダの中にtest.cファイルがある事が確認できます。

このtest.cをクリックすれば、次の画像のようにプログラムの構造を見ることができるのです。

ドキュメントの読み込み関係

 

まず上側にはincludeしているヘッダーファイルの相関図が表示されます。

そして、その下にプログラムで使用されている構造体やマクロの説明が書かれているのです。

更に下側にスクロールすると…

ドキュメントの呼び出し関係

 

関数の呼び出し関係やコメントに記載した関数の詳細説明を見ることができます。

この図からmain関数は整数を表示する関数であるprint_data関数を呼び出していることが分かるでしょう。

このようにdoxygenのコメントを書いておけば、分かりやすいドキュメントを自動で作成してくれるのです。

とび助
とび助
これは便利そうですね!
トビタカ
トビタカ
整合性も自動でチェックしてくれるので、ドキュメント作成が本当にラクになりますよ!

 

なお、参考ですがdoxygenのコメントのやり方はこちらの記事に記載します。(作成中)

また、ドキュメントの作成に使用したソースファイルは下記のとおりです。

/**
 * @file	test.c
 * @brief	doxygen用のサンプルファイル
 * @date	2021/12/23
 * @author	tobitaka
 * @version	1.00 新規作成
*/

#include<stdio.h>
#include<stdlib.h>

/** @brief	定数のサンプル	*/
#define SAMPLE 10
/**
 *  @brief	構造体のサンプル
 */
typedef struct DATA{
	int number;	/**!< 出席番号	*/
}data;

/**
 * @brief	整数を表示する関数
 * @details	整数を引数として受け取り、printf関数に代入する
 * @param	number	整数
 * @return	EXIT_SUCCESS
 * */
int print_data(int number);

int main(void) {
	data tobitaka;
	tobitaka.number = 5;
	print_data(tobitaka.number);
	print_data(tobitaka.number + SAMPLE);
	return EXIT_SUCCESS;
}

int print_data(int number) {
	printf("%d\n", number);
	return EXIT_SUCCESS;
}

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